免疫組織データベース~いむーの



HSV-2

2006年3月23日

(Herpes simplex virus type 2)

 

抗体名: Herpes simplex virus type 2 抗HSV-II(単純ヘルペスウイルスII型)・ウサギポリクローナル抗体

クローン: n/a(ポリクローナル)

メーカー: Dako

希釈倍率: x1,500(一次抗体一晩反応、アミノ酸ポリマー法(ニチレイ シンプルステインPO使用))

抗原賦活化: なし(未処理)

推奨陽性コントロール: ヒト単純ヘルペスウイルス(HSV)感染組織

陽性パターン: HSV感染細胞の核

(上記は藤田保健衛生大学医学部第一病理学での条件。抗体は必ずしも全てのメーカーを比較して選択しているわけではありませんので、必ずしも”推奨メーカー”という意味ではありません。)

 

反応性、性状および用途:

・単純ヘルペスウイルス(HSV)感染細胞の同定。ホルマリン固定パラフィン切片で安定した陽性反応が得られる。

・本抗体は、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)感染細胞や、サイトメガロウイルス(CMV)感染細胞には反応しない。

HSV I型との共通抗原に対しても反応するため、本抗体を用いて、組織切片上でHSV I型とII型を区別することはできない。この点は、別項に示すDako社の抗HSV-I(単純ヘルペスウイルスI型)

・ウサギポリクローナル抗体も同じである。

・あくまで、HSV以外の他のウイルス感染症(とくにVZV)との鑑別に有用。

(顕微鏡写真)

image

1. 剖検肝における中心静脈周囲(zone 3)の壊死巣。辺縁部の肝細胞核に一致した陽性所見がみられる。

image1

2. 1. の拡大像。 ※組織標本は、抗HSV-I(単純ヘルペスウイルスI型)・ウサギポリクローナル抗体の項で提示したものと同一である。

 

 

執筆日: 2006/3/10→3/23写真入れ替え 倍率x500→x1500に変更

執筆者: 藤田保健衛生大学医学部第一病理学 下村龍一

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