免疫組織データベース~いむーの



Cyclin D1

2006年3月8日

メーカー  Zymed

動物種 マウス単クロナール抗体

クローン ZY-7D3

希釈倍率 希釈済み抗体

前処置 CB(pH6.0) AC 15 min

推奨陽性コントロール マントル細胞リンパ腫例 腸管の上皮の核 血管内皮

染色パターン

(上記は岡山大学の条件。抗体は必ずしも全てのメーカーを比較して選択しているわけではありませんので、必ずしも”推奨メーカー”という意味ではありません。)

反応性:マントル細胞リンパ腫、骨髄腫、乳癌食道癌などの腫瘍、血管内皮

 

用途その他:

Cyclin D1はマントル細胞リンパ腫のt(11;14)(q13;q32)の転座の11番染色体切断点近傍からクローニングされた。PRAD1 と同一である。Cyclin D1はその名のとおり細胞分裂周期に深く関わっており、いろいろな腫瘍で高発現している。リンパ腫に関しては、しかし、マントル細胞リンパ腫、骨髄腫などに限られており、診断上ではマントル細胞リンパ腫に特に重要である。

マントル細胞リンパ腫と診断される症例のなかにはcyclin D1の高発現(核に一致した染色結果となる)を示さない症例も含むことがあるが、予後は高発現例が悪いことが知られており、高発現例に限ってマントル細胞リンパ腫と診断する趨勢にある。骨髄腫でもマントル細胞リンパ腫同様の染色体異常が認められ、cyclin D1の高発現例が知られている。なぜ分化段階の異なる腫瘍で同じ異常が出現するのかは現在のところ不明である。骨髄腫におけるcyclinD1高発現例では特別な臨床病理学的特徴は未だ明らかではなく、診断上も形態的な特徴が顕著であるのでそれを検索する重要性はないと思われる。

CyclinD1における問題点は、免疫染色がそれほど容易ではない場合があるという点である。この抗原を検出できる抗体は数種類以上市販されているが、固定や標本作成過程、あるいは免疫染色上のわずかな違いにより、研究室により適不適があるようである。従って、すでに十分検索され診断されたマントル細胞リンパ腫例を用いて、その研究室に適した抗体を見出す必要がある。切片上では、血管内皮に陽性コントロールがmaterial controlとなりうる。 高発現の判定においては、ごく少数の陽性細胞があっても、そのような症例は陽性とすべきでない

●近年、rabbitモノクローナル抗体が開発され、良好な結果が得られるとされている(SP4(LAB VISION) Pruneri et.al)。

↓マントル細胞リンパ腫:CyclinD1の高発現を認める

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筆日:2006/2/10 06/3/8小修正

執筆者:岡山大学病理病態学教室 吉野 正

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