IRTA1
(伊藤 智雄)
clone: anti-IRTA1 (FcRL4; ×200; Atlas Antibodies HPA054030, Stockholm, Sweden)
染色パターン:膜
推奨陽性コントロール:扁桃などのリンパ装置(扁桃であれば上皮内、あるいはリンパ濾胞周囲の辺縁帯リンパ球に陽性細胞がみられる)。脾臓には陽性細胞はみられない。
あらたに登場したextranodal marginal zone B-cell lymphoma of MALT (いわゆるMALTリンパ腫)の陽性マーカー。
最初の論文(Fallini B, et.al. Histopathology. 2012 Nov;61(5):930-41)から、しばらく良いcommercial-baseのantibodyが無かったが、下記の論文が発表され、今後の普及が期待される。
用いられた抗体は anti-IRTA1 (FcRL4; ×200; Atlas Antibodies HPA054030, Stockholm, Sweden)であり、marginal zone B-cell lymphomaの診断に有用であるという結果が示された。
陽性となったリンパ腫:
MALT: 23/25
splenic MZLs: 3/6
nodal MZLs: 3/6
DLBCL: 33/98 (non-GCBに多い)
follicular: 1/38
precursor B-lymphoblastic: 2/2
T-lymphoblastic lymphoma: 7/7
その他のmature B-cell and T-cell lymphomas, Hodgkin lymphomaは陰性であったという。
※残念ながら、この抗体も現在入手困難のようです(2017.1.31現在)情報があればお知らせ下さい。