免疫組織データベース~いむーの



HEG1

2021年9月27日

クローン:SKM9-2(mouse monoclonal antibody)
メーカー:nichirei
希釈倍率:ready to use
1次抗体反応時間:15分
抗原不活化:high pH (Bond, ER2) 20分
(上記は一例に過ぎません。抗体は必ずしも全てのメーカーを比較して選択しているわけではありませんので、必ずしも”推奨メーカー”という意味ではありません。)


推奨陽性コントロール:血管内皮
推奨陰性コントロール:リンパ球
染色パターン:細胞膜>細胞質

主な用途:中皮マーカー(特に上皮型)

HEG1(sialylated protein HEG homolog 1)は上皮型中皮腫の95%前後に陽性となる感度が高い新規中皮マーカーであり、通常、中皮腫では、細胞膜(apical側)陽性となる。肉腫型中皮腫でも陽性となるが、細胞膜の陽性像が得られにくく、単一で中皮由来と断定するのは難しい印象がある。細胞膜陽性像のみを陽性とすると肺癌での陽性率は0%に近い(文献1)。ただし、卵巣漿液性癌では18%に細胞膜陽性像がみられる、肺扁平上皮癌では27%に細胞質陽性像が見られる(文献2)など、鑑別疾患によっては、特異性にやや問題がある。また、反応性中皮だと細胞膜の陽性像は目立たず細胞質弱陽性となることが多いが、良悪性判別マーカーとしてのエビデンスはない。

文献1: Tsuji et al. Scientific Reports 7:45768 2017
文献2: Naso et al. Am J Surg Pathol 2020;44(8);1143-48

写真(自験例)


上皮型中皮腫:apical側優位で、細胞膜に強陽性像がみられる.

肉腫型中皮腫:細胞質の淡い陽性像が見られるが、細胞膜陽性像は不明瞭

執筆日:2021/9/27

執筆者:神戸大学医学部附属病院病理診断科 神保直江

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