免疫組織データベース~いむーの



AFP

2023年8月1日

(Alpha fetoprotein)

クローン:ZSA06 

メーカー: NICHIREI

希釈倍率:希釈済み

抗原賦活化法:なし、HIERも有効

(条件は一例です。抗体は必ずしも全てのメーカーを比較して選択しているわけではありませんので、必ずしも”推奨メーカー”という意味ではありません。)

推奨陽性コントロール: HCCなど

染色パターン:細胞質

胎児肝、胎児腸管、胎児神経上皮など。成熟した組織には陰性。

腫瘍では、肝細胞癌hepatocellular carcinoma(40%程度), 肝芽腫hepatoblastoma(70%程度)、胎児性癌embryonal carcinoma(30%程度)、卵黄嚢腫瘍Yolk sac tumor、未熟奇形腫immature teratomaのneuroepithelial component、一部のSertoli-Leydig cell tumor(Gagnon S et.al.)、女性生殖器clear cell carcinomaの一部(17%程度 Zirker et.al.)、hepatoid adenocarcinoma, AFP産生胃癌AFP-producing adenocarcinomaなどに陽性。

肝細胞癌と胆管細胞癌の鑑別などにも用いられるが、HEP-PAR1、さらに近年Glypican 3が登場した後は、感度の面で見劣りし、この目的での使用機会は減っている。肝細胞癌での陽性率は50%弱にとどまる。

↓綺麗な写真でないので、将来入れ替えます。

執筆日:2005/1/26, 2015/1/14小修正, 2023.08.1小修正

執筆者:神戸大学病院病理部・病理診断科 伊藤 智雄

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