免疫組織データベース~いむーの



Myeloperoxodase

2006年2月6日

(MPO)

 

メーカー:DAKO

動物種:ウサギポリクロナール抗体

希釈倍率:1:300

前処置:トリプシン

推奨陽性コントロール:好中球浸潤を示す材料、髄外性造血を示す脾臓など

染色パターン:細胞質内

(上記は岡山大での条件。抗体は必ずしも全てのメーカーを比較して選択しているわけではありませんので、必ずしも”推奨メーカー”という意味ではありません。)

 

反応性骨髄球系細胞

用途その他: パラフィン材料での免疫染色では、骨髄球系として最も信頼性をおける抗体であり、有用性が高い。各種骨髄球系白血病に陽性になるが、granulocytic sarcomaは時としてリンパ芽球性リンパ腫との鑑別が難しい場合があり、疑われる場合には積極的に検索すべきである。
また、NK細胞あるいはT細胞やB細胞性腫瘍でも未熟なもののなかには本抗原を発現している場合がある。そのような症例の場合、骨髄球性腫瘍として治療したほうが、比較的に治療反応性がよい場合がある。
リンパ節で遭遇する頻度の高い病変としてKikuchi病があるが、「壊死」巣の組織球はmyeloperoxidase陽性であり、診断的価値が高い。

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Kikuchi病:MPO陽性所見を呈する

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Granulocytic sarcoma:MPO

 

 

執筆日:2006/2/6

執筆者:岡山大学病理病態学教室 吉野 正

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