cytokeratin (CAM5.2)
抗体:BD Biosciences 349205
推奨陽性コントロール:腺上皮、sausage block
染色パターン: 細胞質
ほとんどの上皮細胞を認識する抗体。正常組織では扁平上皮以外の多くの上皮細胞で強陽性を示すが、膵ラ氏島の内分泌細胞や肝細胞は中等度の染色性しか示さない。扁桃組織では扁平上皮も中等度~強陽性となるが、FDC(follicular dendritic cell)は弱~中等度陽性である。また、食道の扁平上皮では陰性~基底細胞のみ中等度陽性となる。
腫瘍では、扁平上皮癌以外の上皮性腫瘍で強陽性となり、肺の神経内分泌細胞癌でも強陽性像を示す。
※CAM5.2は以前CK8/18あるいはCK8/18/19に対する抗体とされたが、最近のdatasheetでは主としてCK8、弱くCK7に反応する抗体とされており、CK18やCK19に関する記載はなくなっている。CK7/8という別名もある。従って、CK8/18(Biosystems clone5D3)は別の抗体であり、混同しないようにする必要がある。
執筆日:2006/1/28
執筆者:旭川医科大学病院病理部三代川 斉之先生(本文) ※伊藤追記