新たな指定難病と診断基準(平成27年1月~)
平成27年1月から,新たな難病医療費助成制度が開始され,指定難病が以下のように110疾患と急増しました.それぞれ診断基準が示されており,それに基づき難病指定医が診断書を作成することになります.あまり病理診断医が診断書を作成することはないと思われますが,この新制度では病理専門医は難病指定医に申請することが可能です.指定難病の一部は病理診断が関与する可能性がありますので,以下に診断基準を列挙いたします.御参照下さい.
<難病の患者に対する医療等に関する法律第5条第1項に規定する指定難病>(平成27年1月~)
指定難病リスト(H27.1.1~),taisyouhyou_2
1 球脊髄性筋萎縮症 001
2 筋萎縮性側索硬化症 002
3 脊髄性筋萎縮症 003
4 原発性側索硬化症 004
5 進行性核上性麻痺 005
6 パーキンソン病 006
7 大脳皮質基底核変性症 007
8 ハンチントン病 008
9 神経有棘赤血球症 009
10 シャルコー・マリー・トゥース病 010
11 重症筋無力症 011
12 先天性筋無力症候群 012
13 多発性硬化症/視神経脊髄炎 013
14 慢性炎症性脱髄性多発神経炎/多巣性運動ニューロパチー 014
15 封入体筋炎 015
16 クロウ・深瀬症候群 016
17 多系統萎縮症 017
18 脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く) 018
19 ライソゾーム病 019
20 副腎白質ジストロフィー 020
21 ミトコンドリア病 021
22 もやもや病 022
23 プリオン病 023
24 亜急性硬化性全脳炎 024
25 進行性多巣性白質脳症 025
27 特発性基底核石灰化症 027
28 全身性アミロイドーシス 028
29 ウルリッヒ病 029
30 遠位型ミオパチー 030
31 ベスレムミオパチー 031
32 自己貪食空胞性ミオパチー 032
33 シュワルツ・ヤンペル症候群 033_2
34 神経線維腫症 034_1
35 天疱瘡 035
36 表皮水疱症 036
37 膿疱性乾癬(汎発型) 037
38 スティーヴンス・ジョンソン症候群 038
39 中毒性表皮壊死症 039
40 高安動脈炎 040
41 巨細胞性動脈炎 041
42 結節性多発動脈炎 042
43 顕微鏡的多発血管炎 043
44 多発血管炎性肉芽腫症 044_1
45 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症 045
46 悪性関節リウマチ 046_1
47 バージャー病 047
48 原発性抗リン脂質抗体症候群 048
49 全身性エリテマトーデス 049
50 皮膚筋炎/多発性筋炎 050
51 全身性強皮症 051
52 混合性結合組織病 052
53 シェーグレン症候群 053
54 成人スチル病 054
55 再発性多発軟骨炎 055
56 ベーチェット病 056
57 特発性拡張型心筋症 057
58 肥大型心筋症 058
59 拘束型心筋症 059
60 再生不良性貧血 060
61 自己免疫性溶血性貧血 061
62 発作性夜間ヘモグロビン尿症 062
63 特発性血小板減少性紫斑病 063
64 血栓性血小板減少性紫斑病 064
65 原発性免疫不全症候群 065 前 065 中 065 後
66 IgA 腎症 066_1
67 多発性嚢胞腎 067
68 黄色靱帯骨化症 068
69 後縦靱帯骨化症 069
70 広範脊柱管狭窄症 070
71 特発性大腿骨頭壊死症 071
72 下垂体性ADH分泌異常症 072
76 下垂体性ゴナドトロピン分泌亢進症 076-1 076-2
77 下垂体性成長ホルモン分泌亢進症 077-1 077-2
79 家族性高コレステロール血症(ホモ接合体) 079
80 甲状腺ホルモン不応症 080
81 先天性副腎皮質酵素欠損症 081
82 先天性副腎低形成症 082
83 アジソン病 083
84 サルコイドーシス 084
85 特発性間質性肺炎 085_1
86 肺動脈性肺高血圧症 086
87 肺静脈閉塞症/肺毛細血管腫症 087
88 慢性血栓塞栓性肺高血圧症 088_1
89 リンパ脈管筋腫症 089
90 網膜色素変性症 090
91 バッド・キアリ症候群 091
92 特発性門脈圧亢進症 092
93 原発性胆汁性肝硬変 093
94 原発性硬化性胆管炎 094
95 自己免疫性肝炎 095
96 クローン病 096
97 潰瘍性大腸炎 097
98 好酸球性消化管疾患 098
99 慢性特発性偽性腸閉塞症 099
100 巨大膀胱短小結腸腸管蠕動不全症 100_1
101 腸管神経節細胞僅少症 101_2
102 ルビンシュタイン・テイビ症候群 102_1
103 CFC症候群 103_1
104 コステロ症候群 104_1
105 チャージ症候群 105_1
106 クリオピリン関連周期熱症候群 106_1
107 全身型若年性特発性関節炎 107_1
108 TNF受容体関連周期性症候群 108_1
109 非典型溶血性尿毒症症候群 109_1
110 ブラウ症候群 110_1
執筆日:2015年1月30日
執筆者:神戸大学医学部附属病院病理診断科 酒井康裕