cMYC
抗体名 :Abcam, Anti-c-Myc 抗体 [Y69] – ChIP Grade (ab32072)
希釈倍率:×250
染色パターン:核
推奨陽性コントロール:既知の陽性リンパ腫
近年、diffuse large B-cell lymphomaのうち、cMYCとbcl-2のtranslocationを持つもが明らかに予後不良であることがわかり、double hit lymphomaと呼ばれるようになっている。
一方、免疫染色にてcMYC、bcl-2いずれも陽性である場合、これをdouble expression (expressor) lymphomaと呼び、 double hitとnon-double hitの中間程度の予後不良群を形成することがわかった。従って、diffuse large B-cell lymphomaの診断においてcMYC, bcl-2の免疫染色が求められることがある。
※cMYCの免疫染色陽性は必ずしもcMYCのrearrengemant陽性を意味しないことに注意。
陽性・陰性の判断に用いられる域値は統一されていない。40%や50%の数字がよく用いられているが、経験上、50%前後の陽性を示す症例が多く、判断に悩むことも多い。
※bcl–2は陽性、陰性がはっきりしていることが多くあまり問題とならない。
執筆日:2021.02.22、2024/10/16改変
執筆者:神戸大学病院病理部病理診断科 伊藤 智雄