e-cadherin
クローン: abcam, Anti-E Cadherin 抗体 [EP700Y] – Intercellular Junction Marker (ab40772)
※近年開発された優秀なマーカー
希釈倍率:×500
推奨陽性コントロール:乳管上皮(乳腺疾患の鑑別に利用するため)
染色パターン:細胞膜
カルシウム依存性の、上皮細胞の接着分子であり、様々な上皮の構築維持に関与している。
・日常の病理診断レベルでは、乳腺における乳管癌と小葉癌との鑑別に用いる。すなわち、乳管癌は一部の症例を除き陽性所見を示すが、小葉癌は常に陰性である。
【pitfall】Aberrant Expression of E-cadherin in Lobular Carcinomas of the Breast The American Journal of Surgical Pathology: May 2008 – Volume 32 – Issue 5 – pp 773-783(2009.06.09追記)
※e-cadherinの新しいクローン(ラビット)EP700Y [各社あり]
染色強度が高く、感度はmouse Abを上回る: Rabbit Monoclonal EP700Y (80/81, 99%) vs mouse HECD-1 (75/81, 93%).特異度も高い(37例のlobular carcinomaは全て陰性であったとのこと)
執筆日:2006/3/1その後新抗体に関して追記あり
執筆者:東北大学病院病理部 森谷卓也、伊藤智雄