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Gastrin

抗体:(A0568) Gastrin – Dako
希釈倍率:×1000

推奨陽性コントロール:胃幽門部
染色パターン:細胞質

ガストリンは、主に胃幽門部、十二指腸粘膜にも存在するG細胞から分泌される分子量2096の直鎖ペプチドで、17個のアミノ酸から成るホルモンである。幽門部粘膜からは、リトルガストリン(G-17)と生理活性を有しないN端部分ペプチドが分泌され、十二指腸粘膜からは、主にビッグガストリン(G-34)が分泌される。G細胞は管腔に直接絨毛を出す開放型(open type)であり、そのため胃内腔のpH、アルコール、アミノ酸などの化学的刺激、あるいは胃壁の伸展・圧迫といった機械的刺激、あるいは迷走神経刺激を受けて分泌される。胃主細胞からのペプシノゲン分泌促進作用、胃壁細胞からの胃酸分泌促進作用、胃壁細胞増殖作用、インスリン分泌促進作用などが認められている。ガストリン分泌はセクレチンによって抑制される。

用途: 神経内分泌腫瘍、メルケル細胞癌、膵島腫瘍、膵粘液性嚢胞病変、末梢性神経鞘腫瘍、肺硬化性血管腫などで陽性となる。

■A型胃炎の診断

下記を参照してください

A型胃炎の生検診断

執筆日:2012/12/6、2024/10/16 A型胃炎追記(伊藤智雄)

執筆者:神戸大学医学部附属病院病理診断科 酒井康裕(現:関西医科大学総合医療センター)