h-Caldesmon
(heavy-caldesmon)
抗体:DAKO M3557 / Abcam, Anti-Caldesmon/CDM 抗体 [h-CALD] (ab233987)
(上記は一例です。抗体は必ずしも全てのメーカーを比較して選択しているわけではありませんので、必ずしも”推奨メーカー”という意味ではありません。)
推奨陽性コントロール: 何でも良い(血管壁などがあれば)
染色パターン:細胞質
性状:アクチン結合性細胞骨格関連蛋白で、カルモジュリンやカルシウムに結合して、アクチンフィラメントへのミオシンの結合を調節する。caldesmonには二つのisoformがある。
・ l (low molecular weight)-caldesmon
・h (high molecular weight)-caldesmon
l-caldesmonは多数の細胞腫に存在するが、h-caldesmonは平滑筋、あるいは筋上皮細胞のみに局在するため、平滑筋腫瘍の診断に活用される。
h-caldesmonは筋原性腫瘍に陽性であるが、筋線維芽細胞あるいは筋上皮への分化を示す腫瘍には陰性※であり、より特異度が高い。
※非腫瘍性筋上皮には様々な程度に陽性。(Hum Pathol. 1999 Apr;30(4):392-6)
GISTにも陽性となる(Int J Clin Exp Pathol. 2019 Jul 1;12(7):2566-2571.)
h-caldesmon陽性Epithelioid GIST (札幌医科大学医学部病理診断学 長谷川 匡先生供与)
執筆日:2024/10/07
執筆者:神戸大学医学部附属病院病理部病理診断科 伊藤智雄