Helicobacter pylori
抗体名: Helicobacter pylori 抗へリコバクタ-・ピロリ(H. pylori)・マウスモノクローナル抗体
クローン: 4H3.2
メーカー: Chemicon
希釈倍率: x1,000(一次抗体一晩反応、アミノ酸ポリマー法(ニチレイ シンプルステインPO使用))
抗原賦活化: 圧力鍋による加熱処理(1mM EDTA pH8.0使用)
推奨陽性コントロール: H. pylori感染胃粘膜
陽性パターン: H. pylori菌体
(上記は藤田保健衛生大学医学部第一病理学での条件。抗体は必ずしも全てのメーカーを比較して選択しているわけではありませんので、必ずしも”推奨メーカー”という意味ではありません。)
反応性、性状および用途:
・H. pyloriの同定。ホルマリン固定パラフィン切片で安定した反応性を示す。
・大腸菌(Escherichia coli)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)など、他のグラム陰性菌との交差反応はみられない。
・H. pyloriの同定に、必要十分な特異性を備えている。
(顕微鏡写真)
1. 胃切除標本(手術例)の粘膜表面にみられたH. pylori。明瞭な陽性所見が認められる。
2. 1. の拡大像。菌体は球菌状形態(coccoid form)へ移行している。 ※組織標本は、Dakoの抗H. pylori・ウサギポリクローナル抗体の項で示したものと同一である。
執筆日: 2006/3/10
執筆者: 藤田保健衛生大学医学部第一病理学 下村龍一