NKX6.1 (NKX6-1)
抗体名:Sigma-Aldrich HPA036774, rabbit polyclonal Anti-NKX6-1 antibody
クローン:rabbit polyclonal
希釈倍率:1:200
(上記は一例に過ぎません。抗体は必ずしも全てのメーカーを比較して選択しているわけではありませんので、必ずしも”推奨メーカー”という意味ではありません。)
NKX6.1(NKX6-1)は homeobox transcription factorであり、 膵β細胞の発生、増殖、分化に不可欠な分子である。
NKX6.1に対する免疫染色を行うと、正常膵島細胞、腺房中心細胞、導管が陽性となり、その他十二指腸粘膜にも散在性に陽性細胞がみられる。一方で、肺、胃、回腸、大腸にはみられない。
腫瘍では膵・十二指腸原発の高分化型神経内分泌腫瘍に特異度高く陽性となり、よい原発推測マーカーとなる。
下記文献では膵高分化型神経内分泌腫瘍の82%に陽性、十二指腸では67%に陽性。特異度は93%であった。また、 NKX6-1, CDX2, TTF-1, ISL1の組み合わせによる内分泌腫瘍全体の原発巣推測フローも提唱されている。
執筆日:2021/2/22
執筆者:神戸大学病院病理部病理診断科 伊藤 智雄