免疫組織データベース~いむーの



HCG

2005年1月26日

(human chorionic gonadotropin, βHCG)

 

クローン:polyclonal 

メーカー: DAKO

希釈倍率:400

抗原賦活化法:Pressure cooker

(上記は一例に過ぎません。抗体は必ずしも全てのメーカーを比較して選択しているわけではありませんので、必ずしも”推奨メーカー”という意味ではありません。)

 

推奨陽性コントロール: 胎盤

染色パターン:細胞膜

 

heterodimericであり、, α subunitとβ subunitからなる。 α subunitはLH, FSH, thyroid-stimulating hormoneと同一であり、β subunitはhCGにユニークであるので、 通常、β subunitを抗原にしたものが用いられる。

正常ではsyncytiotrophoblastに陽性。cytotrophoblastは陰性。 trophoblastを由来とする腫瘍に陽性となる: 例) choriocarcinoma embryonal carcinoma 一部のgerminoma

出血が強い腫瘍などではchoriocarcinomaを考え、当抗体を用いた免疫染色を行うと良いであろう。choriocarcinomaは生殖器以外でも発生する(肺、消化管など)。
また、尿路上皮癌urothelial carcinomaの一部にtrophoblastic differentiationがみられることがあり、urothelial carcinoma with trophoblastic differentiationとしてvariantに含まれている(WHO)。また、希にchoriocarcinomaへの分化もレポートされている。

 

 

執筆日:2005/1/26

執筆者:神戸大学病院病理部病理診断科 伊藤 智雄

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