LMP1
2006年1月27日
(EBV-LMP1)
クローン:CS.1-4, monoclonal (Dako Cytomation)
抗原賦活化法:pro K
推奨希釈濃度:200倍
(上記は久留米大での条件。抗体は必ずしも全てのメーカーを比較して選択しているわけではありませんので、必ずしも”推奨メーカー”という意味ではありません。)
推奨陽性コントロール:EBウイルス陽性のHodgkinリンパ腫。
染色パターン:主に細胞膜、一部ゴルジ野
性質、機能:EBウイルスによって産生される膜蛋白の1種。発癌遺伝子としての機能も指摘されている(Liu MTOncogene (2005) 24, 2635)。
染色性および用途 EBウイルスに感染した細胞の一部に陽性。EBウイルスを検出する抗体としては他にEBERに対するin situ hybridization(EBER-ISH)とEBNA2がある。EBER-ISHが最も感度がよく、EBNA2が悪い。LMP1は中間に当たる。これら3つの発現状態でEBVの感染状態を判別することができる(表)。Latency type IからⅢになるに従い、宿主の免疫不全が高度になっていくことを示しており、発生するリンパ腫もそれぞれのタイプで異なる。
リンパ腫の他にも上咽頭癌で陽性。
執筆日:2006/1/27
執筆者:久留米大学病理学 加留部 謙之輔