EBNA2
2006年1月30日
クローン: PE2(Dako Cytomation)
抗原賦活化法:EDTA microwave 20min
推奨希釈濃度:30倍
推奨陽性コントロール:Pyothorax associated lymphoma(PAL).
(上記は久留米大での条件。抗体は必ずしも全てのメーカーを比較して選択しているわけではありませんので、必ずしも”推奨メーカー”という意味ではありません。)
染色パターン: 核
性質、機能:転写活性化因子で、ウイルス遺伝子のみならず、宿主細胞の増殖に関与する分子の転写も促進する。 染色性および用途 EBウイルスに感染した細胞の一部に陽性。EBウイルスを検出する抗体としては他にEBERに対するin situ hybridization(EBER-ISH)とLMP1がある。EBER-ISHが最も感度がよく、LMP1は中間で、EBNA2が最も悪い。しかし、陽性であれば宿主の高度の免疫不全を示唆するLatency typeⅢの状態を示し(表参照)、病態の把握に役立つ。
PALや免疫不全に伴うリンパ腫で陽性となるが、Hodgkinリンパ腫やextranodal NK/T cell lymphomaなどではEBVに感染していても陰性であるので注意。
PALでの染色例
執筆日:2006/1/30
執筆者:久留米大学病理学 加留部 謙之輔