免疫組織データベース~いむーの



CD138

2006年2月6日

クローン  MI15 

メーカー  DAKO 

動物種 マウス単クローン抗体

希釈倍率 1:50

前処置 CB(ph6.0)MW15min

推奨陽性コントロール 扁桃、虫垂など

染色パターン 細胞膜

(上記は岡山大での条件。抗体は必ずしも全てのメーカーを比較して選択しているわけではありませんので、必ずしも”推奨メーカー”という意味ではありません。)

反応性形質細胞およびその腫瘍化した形質細胞腫および形質細胞への分化を示す悪性リンパ腫、形質細胞以外では内皮細胞でも発現している。

用途その他: CD138抗原はSyndecan-1とも呼ばれている。これは、膜貫通ヘパラン硫酸プロテオグリカン分子である。形質細胞への分化は、多くのB細胞性リンパ腫で認められるところで、lymphoplasmacytic lymphoma (マクログロブリン血症), CLL/lymhoplasmacytoid lymphoma, marginal zone lymphoma, diffuse large B-cell lymphomaでは頻繁に観察される。また、Burkitt lymphoma, follicular lymphomaでも少数の陽性例が経験されている。

びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫ではCD138陽性例は標準的な治療法では予後不良の傾向があるという報告がみられる。

【ワーキンググループ追記】 CD138は、上皮細胞や他の系統の腫瘍にも陽性となるため、例えば「plasmacytomaとcarcinomaの鑑別」といった目的には使用できない。 carcinomaではその発現のlossがpoorer prognosisと関連するといった報告が複数なされている。


↓多発性骨髄腫

執筆日:2006/2/6

執筆者:岡山大学病理病態学教室 吉野 正

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