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T細胞リンパ腫の診断に有用なaberrant expression

2006年3月8日

リンパ腫か否か判断に苦しむ場合、aberrant phenotypeを見出すことが有用な場合がある。Tでは下記のようなものが知られるが、T細胞の場合、決定的に有用なものは少ない。

CD4, CD8のdouble positiveあるいはdouble negative 組織では評価は難しいと思います
CD7の欠如 有用な場合も多いが、反応性でもCD7のlossが知られ、盲信はできません。
CD56のシート状陽性像 CD56は反応性、炎症性の病変では少数散在するに過ぎない。シート状の陽性像がみられた場合はNK系のリンパ腫を示す所見。これは診断的意義が高い。なお、T細胞リンパ腫の場合はCD56をパネルに入れておくべきである。
TdT, CD1の陽性 lymphoblastic lymphomaであることを示す。

 

執筆日:2006/3/8

執筆者:神戸大学病院病理部病理診断科 伊藤 智雄

 

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