グラム染色:Brown Hopps法
2009年1月19日
グラム染色は組織内病原体を検出する為の一般的な染色である。
これは【Weigert法】、【Hucker-Conn法】、【MacCallum-Goodpasture法】、【Brown-Hopps法】などがある。
【Brown-Hopps法】は背景をピクリン酸で染める為、 Hucker-Conn法などと比較して、グラム陽性菌および陰性菌とのコントラストが良く、菌の検索が容易である。
Brown-Hopps法 Hucker-Conn法
Hucker-Conn法は分別が難しく、陰性菌の判別が困難なことがある。
しかしBrown-Hopps法は塩基性フクシンを使うため、分別が比較的容易で陰性菌が見つけ易い。
矢印の部分にBrown-Hopps法では陰性菌が見られるがHucker-Conn法では見られない。
染色方法 |
1)脱パラ・水洗 |
2)1%クリスタル紫液 5min |
3)水洗 |
4)グラムのヨウ素液 5min |
5)水洗→濾紙で水分を軽く吸い取る |
6)アセトンで脱色 |
7)水洗 |
8)0.01%塩基性フクシン液 5min |
9)水洗 |
10)Gallego液 5min |
11)水洗 |
12)濾紙で水分を吸い取る |
13)アセトンで脱色 |
14)濾紙で水分を吸い取る |
15)ピクリン酸・アセトン液 |
16)アセトン |
17)アセトン・キシロール液 |
18)キシレン、封入 |
*Gallego液
ホルマリン原液:1ml
蒸留水:50ml
氷酢酸:0.5ml
*ピクリン酸・アセトン
ピクリン酸:0.5g
アセトン:1000ml
*アセトン・キシロール
アセトン:50ml
キシレン:50ml
執筆日:2009.01.19
執筆者:神戸大学病院病理部 山田 寛