Somatostatin
2012年12月7日
Rabbit polyclonal antibody
メーカー:Dako (A0566)
希釈倍率:1:1000
抗原賦活化:処理なし
推奨陽性コントロール:膵島
染色パターン:細胞質
(上記は神戸大病理部での条件(Leica BondMax)。抗体は必ずしも全てのメーカーを比較して選択しているわけではありませんので、必ずしも“推奨メーカー”という意味ではありません。)
ソマトスタチンは脳の視床下部、膵島D細胞、消化管の内分泌細胞などから分泌されるホルモンで、14個のアミノ酸からなるソマトスタチン14と、28個のアミノ酸からなるソマトスタチン28がある。ガストリン、セクレチン、血管作動性腸ポリペプチド、インスリン、グルカゴン、下垂体の甲状腺刺激ホルモン・成長ホルモンの分泌を抑制する。ソマトスタチンの分泌は、コレシストキニン、アルギニン、ロイシンによって促進される。
(膵島。左:H&E染色、右:ソマトスタチン染色)
用途:ソマトスタチン産生の確認。ソマトスタチン産生腫瘍(膵、十二指腸、卵巣)など。
(自験例(神経内分泌腫瘍G1)。左:H&E染色、右:ソマトスタチン染色)
(注)ソマトスタチン染色をすることにより、細胞内に一定量のソマトスタチンが含まれていることを確認できる、すなわち、ソマトスタチン染色は定性検査であるが、血清ソマトスタチン濃度や臨床症状を表すものではない(定量検査ではない)。
執筆日:2012/12/7
執筆者:神戸大学医学部附属病院病理診断科 酒井康裕、柳田絵美衣、今川奈央子