免疫組織データベース~いむーの



CK19

2006年1月28日

(Cytokeratin 19)

 

クローン: b170

メーカー:Novocastra

倍率:100

推奨陽性コントロール:sausage block

抗原賦活化法:Pressure cooker

染色パターン: 細胞質

(上記は一例に過ぎません。抗体は必ずしも全てのメーカーを比較して選択しているわけではありませんので、必ずしも”推奨メーカー”という意味ではありません。)

 

***以下旭川医科大学病院病理部三代川 斉之先生

サイトケラチン19は、分子量40kDの低分子ケラチンで、ほとんどの単層上皮と非角化型扁平上皮に存在し、角化型扁平上皮細胞・肝細胞・数種の腺房細胞には存在しない。

抗サイトケラチン19抗体は、正常細胞に対してはほとんどの腺上皮と重層扁平上皮の基底細胞と反応するが、乳腺と前立腺では陽性腺管と陰性腺管が混在し、非角化扁平上皮と毛嚢ではheteogenousな染色パターンとなる。皮膚の重層扁平上皮・皮脂腺・肝細胞・一部の精嚢細胞・内分泌細胞には反応しない。腫瘍細胞では、上皮性腫瘍の大部分と強陽性を示し、子宮頸部では腺癌同様扁平上皮癌も陽性となる。但し、乳腺では良性腫瘍でheterogenousな、悪性腫瘍でhomogenousな染色パターンを示す。一方、基底細胞癌とseminomaでは陰性となる。

Bartek, J. et al. (1985). Patterns of expression of keratin 19 as detected with monoclonal antibodies in human breast tissues and tumours. Int. J. Cancer. 36: 299-306.

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(写真は北大)

 

 

執筆日:2006/1/28

執筆者:旭川医科大学病院病理部三代川 斉之先生(本文)

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